2025年JLPGAプロテスト合格者

2025年JLPGAプロテスト合格・横山 珠々奈 徹底レポート

2025年11月7日、岡山県笠岡市のJFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部。肌を刺すような緊張感の中、4日間にわたる過酷なサバイバルゲームが幕を閉じた。

その22名の中央に、ひときわ明るい笑顔があった。横山 珠々奈(よこやま すずな)。栃木県宇都宮市出身の22歳。彼女は合格の瞬間を、「小さい頃からの夢であったプロゴルファーになれてすごく嬉しいです」と、率直な言葉で表現した。

栃木県宇都宮市が生んだ「笑顔」のゴルファー

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アスリートとしての横山 珠々奈を理解するために、まず彼女の基礎データを集約する。複数の情報源を横断的に分析することで、彼女の「現在地」が明確になる。

【表1:横山 珠々奈 選手プロフィール】

項目 詳細
氏名 横山 珠々奈 (よこやま すずな)
インスタグラム 横山 珠々奈インスタグラム
生年月日 2003年9月16日
年齢 22歳
身長 166cm
体重 57kg
血液型 B型
出身地 栃木県 (宇都宮市)
出身校 宇都宮文星女子高等学校
ゴルフ歴 10歳~
趣味 カラオケ

166cm・57kgという均整の取れた体格。宇都宮文星女子高等学校の名門ゴルフ部で技術を磨き、10歳から始めたゴルフをキャリアの中心に据えてきた。

彼女の人物像を語る上で欠かせないのが、そのメンタリティである。プロテスト合格時の自己PRとして、彼女は「どんなときも笑顔を忘れないようにしてプレーしています」と語っている。

これは単なるスローガンではない。プレッシャーが極限に達する場面でこそ、自らを客観視し、ポジティブな状態にリセットする強靭なセルフコントロール能力を示唆している。趣味の「カラオケ」も、競技の緊張から自身を解放する有効なスイッチとして機能していることがうかがえる。

2つの“得意クラブ”が示すプレースタイルの完成度

横山 珠々奈のプレースタイルを分析する上で、非常に興味深いデータがある。彼女の「得意クラブ」について、2種類の情報が存在するのだ。

  1. 日本ゴルフ協会(JGA)のプロフィールでは「ドライバー」と記載されている。
  2. 一方、ゴルフメディア『ALBA』の最新プロフィールでは「アイアン」と記載されている。

これは単なる情報の「矛盾」や「誤記」として片付けるべきではない。むしろ、彼女の「進化」の軌跡を雄弁に物語っている。

JGAの登録情報は、アマチュアキャリアの比較的早い段階で登録されたものである可能性が高い。この時期、彼女は「ドライバー」の飛距離を最大の武器とするパワープレーヤーであったと推測できる。

しかし、その後、彼女は国内外のハイレベルな競技(後述)を経験する。トップレベルの戦いにおいて、飛距離だけではスコアメイクできない現実と向き合う中で、スコアの鍵を握る「アイアン」の精度を徹底的に磨き上げた。

その結果、プロテスト合格(2025年)前後の最新の自己申告では、「アイアン」を自らの武器として自覚するに至った。

これは、キャリア初期の「パワー」を失うことなく、トップレベルで戦うための「精度」を上乗せすることに成功した証左である。現代ゴルフに不可欠な「飛距離」と「正確性」の両面を高いレベルで兼ね備えた、トータルバランスに優れた選手。それが横山 珠々奈の現在地である。

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世界を知り、国内プロツアーで磨いた「実戦力」

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横山 珠々奈は、プロテスト合格以前から、アマチュアとして「フリー」の立場で活動し、国内外で極めてハイレベルな実績を残してきた。彼女のプロテスト合格は、決して「番狂わせ」ではなく、必然の結果であった。

国内ツアーでの実績

彼女の戦歴は、すでにプロの領域に達していたことを示している。

  • 2023年 日本女子アマチュアゴルフ選手権 7位

    国内最高峰のアマチュア競技でのトップ10入り。ナショナルレベルでの実力を証明した。

  • 2024年 ニトリレディスゴルフトーナメント 8位タイ

    これは特筆すべき実績である。JLPGAレギュラーツアーの舞台で、トッププロたちを相手に8位タイでフィニッシュした。これは単なる「ローアマ」獲得を超え、「プロのトーナメントでもトップ10に入れる」という、プロとしての実力をすでに保有していることの最終証明であった。

  • 2024年 ゴルフ5レディスプロゴルフトーナメント 47位タイ & ベストアマチュア

    順位こそ47位タイであったが、この大会で「ベストアマ」を獲得したこと 6 の意味は大きい。後述するスポンサー(ゴルフ5)との関係において、これは最高の「恩返し」であり、プロ転向後の強固な関係を築く上で決定的なパフォーマンスとなった。

「オーガスタ」が与えた世界基準の経験

横山 珠々奈の戦歴の中で、ひときわ異彩を放つのが「2024年オーガスタナショナル女子アマ 出場」である。

この「ANWA」への出場は、単なる1試合の経験とは次元が違う。世界中のトップアマチュアだけが招待される、女子アマチュア界で最も権威ある大会である。そして何より、決勝ラウンドは、あの「オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブ」で開催される。

彼女は、男子プロの「マスターズ」と同じ舞台の、同じプレッシャーをアマチュア時代に経験しているのである。この「世界基準」のタフなセッティングと、世界中から注目される独特の緊張感を肌で知っているという経験は、他の多くの国内ルーキーに対する明確なアドバンテージとなる。

JLPGAツアーのセッティングや優勝争いのプレッシャーに対しても、物怖じしない精神的なタフネスを、彼女はすでに保有している。

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2025年JLPGA最終プロテストと未来への「スタートライン」

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2025年11月7日、横山 珠々奈はJLPGA最終プロテストに合格した。彼女の最終成績は「T18.」(18位タイ)、4日間のトータルスコアは「288」であった。

この「288」というスコアが示す「プロとしての資質」を、深く分析する必要がある。

JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部はPar 72。4日間のトータル「288」は、通算イーブンパーを意味する。同プロテストのトップ合格は伊藤愛華、2位はジ ユアイで、ともに通算15アンダー(-15)という驚異的なスコアであった。

彼女の「T18」(イーブンパー)は、上位2名と比較すれば圧倒的なスコアではなかった。しかし、プロテストの本質は「勝つこと」ではなく「通過すること(生き残ること)」である。

合格ライン(通常20位タイまで)が間近に迫る最終日のプレッシャーの中で、彼女はアンダーパーを狙うリスキーなゴルフに傾倒するのではなく、自らのコンディションで確実に「イーブンパー」をまとめ上げ、順位「T18」を確保した。

この「288」というスコアは、派手さはないが、極度の緊張下で大崩れせず、自分を見失わずに「合格」というミッションを遂行できる「タスク管理能力」と「精神的安定性」を証明している。彼女の言う「笑顔を忘れない」プレースタイルが、この土壇場での冷静なマネジメントを支えたことは間違いない。

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最強のパートナー「ゴルフ5」

現代のプロゴルフにおいて、ツアーを戦い抜くためには、技術やメンタルだけでなく、安定した活動を支えるビジネス基盤が不可欠である。この点において、横山 珠々奈は他のルーキーに対して計り知れないアドバンテージを持っている。

「ゴルフ5契約アマ」が意味する特権

横山 珠々奈は、アマチュア時代から「ゴルフ5契約」選手であった。

これは、彼女のキャリアにおいて決定的に重要な事実である。彼女は、プロテストに合格したからスポンサーを探すのではない。「ゴルフ5」(アルペン)という日本最大級のゴルフリテーラーが、彼女がプロになる前からその才能に投資し、サポートしてきた。

その期待に応え、彼女はスポンサー主催の「ゴルフ5レディス2024」でベストアマを獲得。スポンサーにとっては最高のPRとなり、両者の関係性は極めて強固なものとなった。

このプロ転向に伴い、この契約は「ゴルフ5所属」という形に発展する可能性が極めて高い。これは、彼女がルーキーイヤーから「所属先未定」という経済的な不安とは無縁であり、アルペンが持つ練習環境やサポート体制をフルに活用できることを意味する。

契約ゴルフウェアブランド

2025年11月の合格直後時点で、彼女の特定のゴルフウェアブランドとの契約に関する公式情報は確認されていない。

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クラブセッティングとサポートチーム(コーチ)

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2026年シーズンを戦う上で、残る2つの重要なピースが「クラブ」と「コーチ」である。

クラブセッティング

2025年プロテスト時点での詳細なクラブセッティング(ドライバーやアイアンのモデル名など)に関する情報はない。

プロフェッショナルチームの構築

現在、彼女の専属コーチに関する情報は調査中。

2026年シーズン、JLPGAに吹く「珠々奈」という名の新しい風

横山 珠々奈は、単なる「2025年プロテスト合格者」 の一人ではない。彼女は、2025年にJLPGAの「スタートライン」に立った98期生の中で、最も「プロとしての準備が整った」選手の一人である。

彼女がプロとしての目標として掲げるのは、「どんな人からも応援してもらえるような強い選手」になること。

技術、メンタル、そしてビジネス。プロとして成功するためのパズルは、すでにその多くが揃いつつある。横山 珠々奈が、2026年のJLPGAツアーに「新しい風」を吹き込み、ルーキーイヤーから優勝争いに絡んでくる可能性は、極めて高い。

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