アベレージゴルファーのスコアって何点？90台から卒業するための戦略を解説！

ゴルフを続けていると、「あの人はアベレージゴルファーだね」とか「アベレージを卒業したい」といった会話を耳にすることがあるでしょう。

しかし、そもそもアベレージゴルファーとは具体的にどのくらいのスコアを持つ人を指すのでしょうか。

「自分は100を切れたから初心者じゃないはずだけど、上級者と呼ぶにはまだ遠い気がする…」そんな風に、自分の立ち位置に悩んでいる方も多いかもしれません。

「平均スコアが90台だとアベレージゴルファーに含まれるのかな？」と、一つの大きな壁に直面していることでしょう。

ご安心ください。

アベレージゴルファーの定義を正しく理解し、そのスコア帯に共通する課題を把握できれば、次に何をすべきか明確になります。

この記事では、アベレージゴルファーの現実的なスコアと技術レベルを解説し、そこからさらに上を目指すための具体的な練習方法やコースマネジメントの戦略を伝授します。

これを読んで、曖昧だった次の目標を明確にし、効率的にシングルプレーヤーへの道筋を見つけましょう。

アベレージゴルファーの定義と特徴

アベレージゴルファーのスコア平均と一般的な定義

ゴルフにおける「アベレージゴルファー」とは、文字通りアマチュアゴルファーの平均的な層を指す言葉です。

その定義は厳密ではありませんが、一般的には平均スコアが90台から100前後で安定しているプレーヤーを指します。

具体的には、パー72のゴルフコースを「ボギーペース」（すべてのホールをパーより1打多いボギーで回るペース）で回ることを目指しているゴルファー層と言えます。

18ホール全てをボギーで回ればスコアは90（72＋18）となるため、90前後のスコアをコンスタントに出せるゴルファーがアベレージゴルファーの代表格です。

この層は、ゴルフ経験が数年あり、一通りのクラブを使いこなせるスキルは持っていますが、スコアを大きく崩すミスもまだ頻繁に出る、という特徴があります。

ゴルフ場の週末のプレーヤーを構成する最も大きな母集団であり、多くのゴルファーがここに属し、日々90切りや80台を目指して練習に励んでいます。

アベレージゴルファーのスコア帯を把握することは、自身の練習目標を設定する上で非常に重要です。

自分が今どの位置にいるのかを知り、着実に次のステップへ進むための計画を立てましょう。

以下に、ゴルフの主なスコア帯を比較した表を示します。

※上記は一般的なアマチュアゴルファーの目安であり、ハンデキャップの計算とは異なります。

初心者からアベレージゴルファーへの「卒業」の基準

ゴルフにおいて、「初心者」から「アベレージゴルファー」へとステップアップする基準は、一般的に「安定して100を切れるかどうか」が目安となります。

初めて100を切っただけでは、まだ卒業とは言えません。

何度もラウンドを重ね、どんなコンディションのコースでも、大きなミスをせずに100前後のスコアで回れるようになった時、アベレージゴルファーの仲間入りを果たしたと言えるでしょう。

初心者の特徴として、OBや池ポチャ、バンカーでのミスなどにより、1ホールで7打や8打といった「大叩き」をすることが頻繁にあります。

しかし、アベレージゴルファーになると、そうした極端なミスの回数が激減します。

ティーショットのミスが減り、ラフやフェアウェイを外しても、大きなペナルティを回避できるリカバリー能力が身についているためです。

また、初心者はどのクラブを使うか迷うことが多いですが、アベレージゴルファーは自分の飛距離を把握し、状況に応じてドライバー、アイアン、ウェッジ、パターといったクラブを適切に選択できるようになります。

これらのスキルが総合的に向上し、スコアメイクの基礎が確立された段階こそが、「初心者卒業」の証と言えるでしょう。

初心者の方は、まず「すべてのホールをダブルボギー以内（パー＋2打以内）」で回ることを目標にすることで、このアベレージゴルファーの領域に到達する可能性が高まります。

アベレージゴルファーの技術的な特徴：ミスと安定性

アベレージゴルファーの技術面での最大の特徴は、「安定性の欠如」です。

ドライバーで会心の当たりが出たかと思えば、次のホールではチョロやスライスが出たりと、ショットの再現性が低いため、スコアの波が大きくなりがちです。

特に、練習場では良い球が打てても、ゴルフ場の芝の上やプレッシャーがかかる場面で、スイングが硬直してしまう傾向があります。

これにより、インパクトの正確性が失われ、左右へのミスや飛距離のロスにつながります。

しかし、全く技術がないわけではありません。

アイアンでのショットでは、グリーンを外しても、ボギー圏内に収まるリカバリーショットを打てるだけの経験は積んでいます。

一方で、アベレージゴルファーが最もスコアを崩しやすいエリアは、グリーン周りのアプローチとパッティングです。

例えば、グリーンを外した後のアプローチで距離感が合わずに何度も往復してしまったり、グリーンに乗ってから3回以上パットを打つ「3パット」が頻発したりします。

ドライバーのミスは大きく目立ちますが、実際にスコアを悪化させているのは、この「パターとアプローチ」だと言っても過言ではありません。

これらの細かいミスを減らすことが、90切りを目指す上での最重要課題となります。

シングルプレーヤーとの決定的な違いはどこにある？

アベレージゴルファーが次に目指す目標は、ハンデキャップが一桁の「シングルプレーヤー」です。

アベレージゴルファーとシングルプレーヤーの決定的な違いは、技術的な差よりも、むしろミスの質と回数にあります。

シングルプレーヤーもミスはしますが、彼らのミスはOBや池などの大きなペナルティになることが少なく、必ずリカバリーできる範囲内に収めます。

つまり、彼らはティーショットでフェアウェイを外しても、最悪の場合でもラフに止めるだけのスイングの安定性を持っているのです。

また、コースマネジメントのスキルも段違いです。

シングルプレーヤーは、リスクの高いルートを選ばず、常に安全なエリアにボールを運び、パーを取る戦略を徹底できます。

特に、アプローチショットの技術は、アベレージゴルファーとの差が最も顕著に現れます。

シングルプレーヤーは、グリーンを外しても、ウェッジでピンの近くに寄せられるため、次のパットがほぼ確実なパーパットやボギーパットになります。

一方、アベレージゴルファーは、ナイスショットとミスショットの差が大きく、スコアが安定しません。

シングルプレーヤーへの道は、すべてのショットを「パー」に近づけるのではなく、「ダブルボギーを打たないゴルフ」を目指すことから始まります。

こちらの記事では、シングルプレーヤーが実践する練習法について詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。（※内部リンクを想定）

アベレージゴルファーがラウンドで出すボギーの割合

アベレージゴルファーのスコアが90～100前後であることを考えると、そのスコアのほとんどはボギー（パー＋1打）で構成されていることが分かります。

仮にスコア94で回ったとすると、ボギーペースの90点に4打を上乗せしたことになります。

これは、18ホールのうち、約半分（9ホール程度）をボギーで回り、残りのホールがパーやダブルボギー、そしてごく稀にバーディーといった内訳になるのが一般的です。

もし18ホールすべてをボギーで回れれば、スコアは90点となり、アベレージゴルファーの中では比較的優秀な部類に入ります。

しかし、現実には1ラウンド中に数ホールはOBやバンカーでのミス、あるいは3パットなどが重なり、ダブルボギー（パー＋2打）やそれ以上の大叩きが出てしまいます。

これがスコアを100前後まで押し上げてしまう主な要因です。

逆に、アベレージゴルファーがバーディー（パー−1打）を取れる可能性は非常に低いです。

バーディーは1ラウンドで1つ取れれば快挙と言えるレベルであり、スコアへの貢献度は小さく、あくまで「おまけ」だと考えるべきです。

アベレージゴルファーの目標は、いかにボギーを安定させ、ダブルボギー以上の大叩きをなくすかに尽きます。

自分のスコアを分析し、どのホールでボギーが取れて、どこで大叩きしているかを把握することが、効率的な上達に不可欠です。

飛距離と正確性：平均的なドライバーショットの現実

アベレージゴルファーのドライバーの平均飛距離は、男性で約200ヤード前後と言われています。

もちろん、これは個人差や年齢差、使用クラブによって大きく異なりますが、プロや上級者のように250ヤード以上をコンスタントに飛ばすゴルファーは少ないのが現実です。

この飛距離で、パー4のミドルホール（約380～400ヤード）を考えると、2打目でグリーンに届かないことが多くなります。

そのため、アベレージゴルファーは、2打目以降も長いクラブを使う必要に迫られ、ミスショットの可能性が高まります。

しかし、アベレージゴルファーにとって最も重要なのは、飛距離を伸ばすことではなく、「正確性」です。

例えば、20ヤード飛距離を伸ばして220ヤードになったとしても、OBや林に入れてしまえば意味がありません。

それよりも、飛距離は200ヤードで安定してフェアウェイをキープできる方が、次のショットが打ちやすく、結果的にスコアは良くなります。

アベレージゴルファーは、ドライバーで飛ばそうと力むあまり、スイングの再現性が失われ、スライスやフック、チョロといったミスが出やすい傾向があります。

ドライバーの練習では、フルスイングで遠くに飛ばすことよりも、7割程度の力で、狙った方向へ正確にボールを運ぶコントロールショットを意識することが大切です。

アベレージを卒業するための戦略と練習

スコア90切りに必要なアプローチとパットの改善

アベレージゴルファーが90を切るために、最も集中的に取り組むべき分野は、「アプローチとパット」です。

スコアの半分近くはパット数で決まると言われており、18ホールの平均パット数を2回（36パット）以内に抑えることが最初の目標となります。

特に、1ホールで3回以上パットを打つ「3パット」を徹底的になくすことが、スコア改善に直結します。

3パットの原因の多くは、ファーストパット（最初のパット）がショート（距離不足）したり、逆に大きくオーバーしたりして、距離感が合っていないことにあります。

これは、練習場でのパター練習が不足していることの証拠でもあります。

また、グリーン周りからのアプローチショットの距離感を磨くことも同様に重要です。

グリーンを外したボールを、ウェッジやアイアンでピンの近くに寄せ、「寄せてワンパット」でパーやボギーをセーブできる確率を上げましょう。

「パットイズマネー」という言葉があるように、この短い距離の成功率こそが、アベレージゴルファーを卒業する鍵となります。

練習場では、フルスイング練習よりも、ウェッジとパターを使ったショートゲームの練習に時間を割くことが、上達への近道です。

「2打」でグリーンに乗せるためのティーショットの目標設定

アベレージゴルファーは、パー4のミドルホールにおいて、ティーショットでグリーンに乗せることはできません（ほとんどが2オン不可能）。

そのため、パーを狙うには、「3打目（アプローチ）でピンに寄せる」戦略が基本となります。

この戦略を成功させるためには、ティーショットで飛距離を追わず、次の2打目でグリーンを狙える位置にボールを置くことが極めて重要です。

つまり、ティーショットの目標は「フェアウェイをキープすること」であり、OBや林を避けることが最優先事項となります。

アベレージゴルファーの平均飛距離（200ヤード前後）で考えると、残り距離が150ヤード前後になるようなエリアに確実にボールを運ぶのが理想的です。

たとえドライバーが苦手なら、無理にドライバーを使う必要はありません。

ミスが少ないフェアウェイウッドやユーティリティ、あるいはミスの少ないアイアン（5番など）を使ってでも、フェアウェイ中央にボールを置くことを選びましょう。

フェアウェイからのセカンドショットは、ラフからのショットに比べて格段にやさしく、グリーンを狙う精度も上がります。

力で攻めるゴルフから、「頭を使ったマネジメントゴルフ」への切り替えが、90切りを可能にします。

アイアンの番手選択とコースマネジメントの重要性

アベレージゴルファーの多くは、コース上で「オーバークラブ（距離以上のクラブを持つこと）」のミスを犯しがちです。

残り150ヤードだからと、普段練習場で打てる7番アイアンを選んでも、プレッシャーや芝の抵抗で距離が落ち、届かないことが多々あります。

その結果、無理に打ちすぎてスイングが乱れ、次のミスを誘発してしまいます。

アベレージを卒業するためには、練習場での飛距離よりもワンクラブ大きめの番手を選び、力まずに軽く打つという勇気が大切です。

例えば、残り150ヤードであれば、7番ではなく6番アイアンで打つ、といった選択です。

また、コースマネジメントにおいては、池やバンカーといったハザードの位置を冷静に把握し、そこを避けるルートを選ぶことが鉄則です。

例えば、グリーン手前に大きな池がある場合、届かないリスクを冒してグリーンを狙うよりも、手前の安全なエリアに一度刻んで、アプローチで勝負するという判断が重要になります。

上級者は常にリスクを避け、自分の技術の許容範囲内でプレーしますが、アベレージゴルファーは無理な挑戦をしがちです。

スコアメイクは、いかにパーを取るかではなく、いかにダブルボギーやトリプルボギーを打たないか、にかかっています。

練習場で効果を最大化するための練習方法

アベレージゴルファーの多くは、練習場でひたすらドライバーやアイアンをフルスイングで打ち込むという、「漫然と打つ」練習になりがちです。

しかし、これでは実際のラウンドでのスコアアップにはつながりません。

練習の効果を最大化するためには、必ず「ターゲット」を明確に定め、本番を意識した練習を行う必要があります。

例えば、7番アイアンを打つ際も、「あのネットの左側から5メートル以内を狙う」といった具体的な目標を設定し、その結果を毎回評価する習慣をつけましょう。

また、最も時間を割くべきは、アプローチとパターです。

練習場の端にあるアプローチ・パッティンググリーンを利用し、30ヤード以内、特に10ヤード以内の距離感を徹底的に磨きましょう。

パターマットでの練習も、ただ打つだけでなく、3フィート（約90cm）の短い距離を連続で外さない「入れ続ける」練習をすることが重要です。

アベレージゴルファーは、プロのような完璧なスイングは必要ありません。

必要なのは、スコアに直結するショートゲームの技術であり、そのための練習こそが卒業への最短ルートです。

アベレージゴルファーが陥りやすいメンタルミスと対処法

アベレージゴルファーがラウンド中に陥りやすいメンタルミスは、「スコアへの執着」と「ミスを引きずること」です。

100切りができた後、次に90切りが見えてくると、「今日は絶対に90を切るぞ」というプレッシャーから体が硬くなり、スイングが乱れがちになります。

この力みが、ティーショットでのミスや、短いパットを外す原因となります。

また、一つミスショットが出ると、「またやってしまった…」と過去のミスを引きずり、次のショットでもミスを繰り返すという悪循環に陥りやすいです。

メンタルを改善するためには、まず「ミスは起こるもの」と割り切る意識を持つことが大切です。

ミスをした後でも、必ず深呼吸をして、次のショットの目標だけを考えるように意識を切り替えましょう。

常に同じ動作を行う「ルーティン」を確立することも非常に効果的です。

ルーティンに集中することで、周囲のプレッシャーや過去のミスから意識を逸らし、目の前のプレーだけに集中できるようになります。

メンタルマネジメントは、技術と同様に、練習を重ねることで鍛えられるスキルです。

日頃から練習場でも、本番と同じ緊張感を意識して打つ練習を取り入れてみましょう。

クラブ選びとボールの位置の見直しで上達を加速させる

アベレージゴルファーのスコア改善には、技術の向上だけでなく、道具の見直しも欠かせません。

特に、初心者の頃から使っているクラブが、今のスイングに合っていない可能性があります。

例えば、アベレージゴルファーはスライス傾向があるため、ドローボールが出やすいように設計されたドライバーを選ぶだけでも、飛距離ロスを減らすことができます。

また、ミスに強いキャビティ構造のアイアンや、ボールが上がりやすいユーティリティを積極的に取り入れることも、スコアの安定につながります。

次に、ボールの位置です。

ドライバーは左足かかと、アイアンはスタンスの真ん中より少し左など、クラブの種類ごとに適切なボールの位置が決まっています。

これらのボールの位置が毎回ブレていると、インパクトの再現性が著しく低下し、ミスショットの原因となります。

練習場で、クラブごとに正しいボールの位置をテープなどでマークし、常に同じ位置にセットする練習を徹底しましょう。

道具を自分のスキルレベルに合わせて調整し、基本のボール位置を固めることが、アベレージゴルファーからの卒業を加速させる土台となります。

FAQ（よくある質問）

Q. アベレージゴルファーの練習頻度は？

週に1回～2回、合計で2時間程度の練習を継続できれば十分な上達が見込めます。ただし、漫然と打つのではなく、パターやアプローチなどのショートゲームに練習時間の半分を割くことが重要です。

Q. ハンデキャップとアベレージゴルファーの関係は？

日本のアベレージゴルファーのハンデキャップは、一般的に20～30前後と言われています。シングルプレーヤー（ハンデ1桁）は、アベレージゴルファーから卒業した上級者層に当たります。

Q. 2打目以降にフェアウェイウッドが打てない場合は？

フェアウェイウッドは難易度の高いクラブです。無理に使うよりも、打ちやすいユーティリティ（ハイブリッド）や、得意なロングアイアンで刻むことを優先しましょう。確実にミスの少ないクラブで次のアプローチをしやすい位置に運ぶのが最善の策です。