- 結婚・出産を経てプロテストに合格した「ママさんルーキー」
- 2023年はISPS HANDAツアーなどで複数回優勝
- クラブはミズノ契約中心で、ドライバーはSYUHARIシャフトを採用
- 所属はソニーネットワークコミュニケーションズコネクト、スポンサーも複数
Contents
プロフィール

2023年、多くの困難を乗り越え、JLPGAプロテストに見事合格を果たした96期生、神谷和奏(かみや わかな)プロ。2001年10月1日生まれ、千葉県富里市出身の彼女は、19歳で結婚、2021年9月には長女・咲凛(えみり)ちゃんを出産し、「ママさんルーキー」としてゴルフ界に新たな風を吹き込んでいます。育児と競技生活という二足の草鞋を履きこなし、力強くキャリアを切り拓く彼女の軌跡と魅力に迫ります。
基本情報
- 氏名: 神谷 和奏 (かみや わかな)
- 生年月日: 2001年10月1日
- 出身地: 千葉県富里市
- 身長: 165cm
- 血液型: A型
- ゴルフ歴: 3歳から(姉と兄の影響)
- 学歴: わせがく高等学校(通信制)卒業
ゴルフとの出会いは3歳と早く、姉と兄の影響でクラブを握り始めました。ジュニア時代からその才能は際立ち、数々の大会で優勝を重ね、地元千葉県や関東地方でその名を知られる存在となりました。
家庭とフェアウェイの両立 – 家族の絆が支え
神谷プロのキャリアで特筆すべきは、ゴルフへの情熱と並行して築かれた温かい家庭生活です。19歳で、現在はゴルフコーチとして、そして時にはキャディとして妻を支える幸宏(ゆきひろ)さんと結婚。2021年9月には、最愛の長女・咲凛(えみり)ちゃんが誕生しました。幸宏さんの家族も埼玉県内で文房具店を営みながら、神谷プロの子育てを温かくサポートしているといいます。
自身の公式インスタグラム(@wakana.kamiya または @wakana.golf)では、ゴルフの練習風景だけでなく、愛娘との心温まる日常も発信しており、アスリートとしての顔と母親としての優しい表情を垣間見ることができます。
プロへの険しい道のり – 妊娠中の挑戦と不屈の精神
プロゴルファーへの道のりは、決して平坦ではありませんでした。特に驚くべきは、妊娠中に日本女子アマチュアゴルフ選手権やプロテストの2次テストに出場していたという事実です。これは、彼女の並外れた決意と精神力の強さを物語っています。
そして2023年、ついにJLPGAプロテストに合格。プロテスト挑戦回数については、4度目とする情報と5度目とする情報が存在しますが、彼女自身の公式サイトでは4度目と明記されています。合格率約3%とも言われる狭き門を突破したことは、彼女の粘り強さと才能の確かな証明です。妊娠・出産という大きな身体的、精神的変化を乗り越えながら競技を続けた経験は、彼女のゴルフをより強く、深くしていると言えるでしょう。
「ママさんルーキー」の挑戦と活躍
2024年、神谷プロはプロゴルファーとしてのキャリアを本格的にスタートさせました。「ママさんルーキー」という前例のないステータスは多くのメディアから注目を集め、彼女の存在を広く知らしめることとなりました。同年は主にステップ・アップ・ツアーを主戦場としつつ、レギュラーのJLPGAツアーにも挑戦。JLPGAツアーデビューは「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」でした。
プロテスト合格前の2023年には、その実力を示す結果も残しています。
- 3月: ISPS HANDAツアー 優勝
- 3月: P&A CUP 優勝
- 5月: P&A CUP 3位
- 6月: 第2回 GREENHILL CUP LADIES OPEN 2位
ルーキーイヤーのランキングは変動が大きいものの、QTランキング214位(2025年JLPGAツアー出場資格)、メルセデス・ランキング151位、賞金ランキング136位といった記録が特定時点で確認されています。
ゴルフ以外の強み – 資格取得と精神的成長
神谷プロは、ゴルフの技術だけでなく、アスリートとしての総合的な能力向上にも余念がありません。その一つが、特定非営利活動法人アスレティックコンディショニングコーチズ協会(ACCA)公認のスポーツ栄養スペシャリスト資格の取得です。これは、身体作りやコンディショニングに対する高い意識の表れであり、育児と競技生活を両立させる上で重要な基盤となっています。
また、母親になったことで精神的な変化があったと彼女自身が語っています。以前は感情の起伏が激しかったものの、出産を経て「落ち着いた自分がいる」「娘に成長させてもらえている」と感じ、プレッシャーのかかる場面でも冷静に対処できるようになったといいます。どんな結果であっても変わらず迎えてくれる娘の存在が、大きな心の支えとなり、ゴルフに良い影響を与えているようです。
技術面でも、妊娠中にトップの位置を低くするなどスイング改造に取り組み、プロ入り後も姿勢矯正を通じてスイングの土台作りに継続して取り組んでいます。
2023年最終プロテスト結果
順位 | SCORE | 合計 | 1R | 2R | 3R | 4R |
---|---|---|---|---|---|---|
19T | -5 | 283 | 71 | 69 | 71 | 72 |
クラブセッティング
ドライバー (1W): ミズノ ST-G ドライバー (ロフト10.5°)。シャフトはスリリング社製「SYUHARI (シュハリ)」のSフレックスを使用。実測では長さ約45インチ、バランスD0.5程度の調整になっており、神谷プロ自身も信頼を寄せるシャフトです。
フェアウェイウッド (3W): ミズノ ST-G フェアウェイウッド (ロフト15°)。シャフトはドライバー同様にスリリング製でSフレックス。操作性を重視し、イメージ通りの球筋を打てるクラブに仕上げています。
ユーティリティ: ミズノ ST-Z 230 ユーティリティ (4U相当、ロフト22°) をバッグに入れています。長めのミドルアイアンの代わりにユーティリティを採用し、高弾道でグリーンを狙えるクラブセッティングです。シャフトはウッド系と同じくスリリング製を使用していると考えられます(※スリリングとシャフト契約)。
アイアン: 5番~9番アイアンはミズノの「Mizuno Pro 243」アイアンを使用。Mizuno Pro 243はコンパクトなプレーヤーズキャビティアイアンで打感と操作性に優れるモデルです。シャフトはスチール系を中心にテストを行い、現在は適切な重量・硬さのものを装着しています(契約の関係からスリリング製シャフトを使用している可能性もあります)。
ウェッジ: ピッチングウェッジ以降のウェッジ類はミズノ製を使用(クラブ契約にミズノが含まれるため)。具体的にはロフト46度前後のアプローチウェッジ、52度前後のウェッジ、58度前後のサンドウェッジという一般的な3本体制で、「T22」などミズノのツアーモデルウェッジを使用しているとみられます。
2025年にはミズノから新たに「Mizuno Pro T-1/T-3」ウェッジが発表されており、神谷プロも「Mizuno Pro T-3」ウェッジをテスト中とコメントしています。打感と操作性がお気に入りとのことで、今後はこちらを投入する可能性があります。
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パター: パターはミズノ契約選手ですが現在ピン社の「Kushin 4 (クッシン4)」モデルを使用しています。2023年モデルのブレード型パターで、マレット型から直前に変更しました。
神谷プロ曰く「以前使っていたマレット型だと右に外すことがあったが、このクッシン4ではしっかり球をつかまえて打ち出せる」そうで、ツアーデビュー直前の練習日から即投入した経緯があります。ご主人でもあるキャディのコメントによれば、神谷プロ本人のイメージに合うため急遽使用を決めたとのことです。
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ボール: ボールはタイトリスト社と契約しており、「Titleist Pro V1」を使用しています。安定したスピン性能と打感を神谷プロも信頼しており、プロテスト合格後から一貫してPro V1をゲームボールに選択しています
スポンサー契約
- ソニーネットワークコミュニケーションズコネクト(所属)
- パナソニックホームズ株式会社
- 丸全昭和運輸株式会社
契約ゴルフウェアブランド
- フリー
- フットジョイ
- SWANS
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2025年 出場試合スケジュール
2025年のシーズンは、ファイナルQT進出できずスポンサー推薦やマンデートナメントからの挑戦となりそうです。

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総括:ママでも挑戦を止めない、異色のルーキーがプロゴルフ界に旋風
- 3歳からゴルフを始め、出産後も競技に挑戦し続けた精神力と継続力が魅力
- 2023年のプロテストでは19Tで合格、同年複数大会で優勝・上位入賞の好成績
- クラブはミズノ中心で、最新モデルも積極的にテスト導入している技術志向
- パターはピン「Kushin 4」を採用し、ショートゲームでもフィーリング重視
- ボールはタイトリストPro V1を使用し、打感とスピン性能への信頼を強調
- ACCA公認スポーツ栄養スペシャリスト資格を取得し、自己管理も徹底
- スポンサーは所属契約含め3社、企業からの注目度も高い存在
- 2025年はQT進出を逃すも、推薦やマンデーを通じてツアー出場を目指す