2025年ステップ・アップ・ツアー

【回顧録】中国での新たな挑戦──Mitsubishi Electric Automation Women’s Openを振り返る

~神谷桃歌と平岡瑠依、女子ゴルフ下部開幕戦で見せた一歩~

2025年3月20日から22日にかけて、中国・蘇州太湖国際GCを舞台に開催されたMitsubishi Electric Automation Women’s Open。今年から新たにステップアップツアーの一戦として加わった本大会は、CLPGA(中国女子ツアー)との共催、そして三菱電機自動化(中国)有限公司の特別協賛のもと、国際色豊かに幕を開けました。

■ 平岡瑠依、安定感あるプレーで日本勢最上位に

初日、イーブンパー「72」で7位タイとまずまずのスタートを切った平岡瑠依選手。2日目も粘り強くスコアをまとめ、通算4オーバーで11位タイに浮上。最終日には再び「72」のスコアでまとめ、全体の中で大きく崩れることなくフィニッシュ。通算4オーバー・9位と、日本勢最上位の成績で大会を締めくくりました。

予選落ちが相次いだ中でのこの結果は、彼女の持ち味である安定したプレーが際立った証でもあります。初優勝とはなりませんでしたが、今後に向けて自信を持って次戦へ臨める一戦となったことでしょう。

■ 神谷桃歌、ルーキーとして貴重な経験を積む

今大会が女子下部ツアーでの注目の初陣となったルーキー、神谷桃歌(かみや ももか)選手。最終スコアは通算14オーバー・40位という成績に終わりましたが、国際大会ならではの緊張感や風土の異なる環境でのプレーは、彼女にとって大きな学びの機会となったに違いありません。

“ママゴルファー”として話題の神谷和奏選手が同じ大会に出場していた中で、神谷桃歌選手の奮闘は、今後のツアーでの成長を予感させるものでした。

■ 日本勢の戦いと大会の意義

今大会には日本から43人の選手が参戦。国際共催という新たな枠組みの中で、普段の国内戦とは異なる舞台に挑むことで、それぞれが自分の現在地と向き合う場となりました。

大会を制したのは、中国のジ・ユアイ選手。最終スコアは通算3アンダーで、見事初代女王に輝きました。彼女には、10月に開催される日本のレギュラーツアー「樋口久子 三菱電機レディス」への主催者推薦出場権が与えられました。

■ おわりに──小さな一歩が、大きな飛躍に

異国の地・中国で幕を開けた2025年の女子下部ツアー。その中で、平岡瑠依選手は安定感を、神谷桃歌選手は将来への可能性を、それぞれしっかりと示しました。

この一戦を経て、それぞれの選手がどんなステージへと進んでいくのか──。春のスタートにふさわしい、成長と挑戦が詰まった3日間でした。

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