平塚 新夢プロのプロフィールやスポンサー、クラブセッティングなどを調査しました

二度の難病、震災を乗り越え夢掴む 不屈のプロゴルファー

2000年1月4日生まれ、宮城県石巻市出身の平塚新夢プロ。2024年に7度目の挑戦でプロテストに合格したJLPGA97期生です。彼女のゴルフ人生は、輝かしい才能と、それを幾度も阻もうとした病魔や逆境との壮絶な闘いの記録でもあります。

プロフィールとゴルフへの道

身長154.5cm、血液型O型。9歳でゴルフを始めた背景には、幼少期に診断された国の指定難病「血小板減少性紫斑病」がありました。激しい運動が制限される中、人との接触がないゴルフは唯一安心して打ち込めるスポーツだった。 11歳の時には東日本大震災で自宅が被災するという経験もしています。

早くから才能は開花し、中学1年時には畑岡奈紗プロ（当時1学年上）と共に中嶋常幸主宰「ヒルズゴルフトミーアカデミー」に参加。高校は茨城県の明秀学園日立高校へ進学しました。

アマチュア時代の輝きとステップ・アップ・ツアー優勝

ジュニア時代から国内外で活躍し、中学3年時には「IMG世界ジュニアゴルフマッチプレー選手権」で優勝。そして高校3年生時の2017年、女子下部ステップ・アップ・ツアー「静ヒルズレディース 森ビルカップ」に出場し、ツアー史上わずか5人目となるアマチュア優勝という快挙を成し遂げる。 この勝利で一躍注目を集め、輝かしい未来が期待されました。

運命の暗転：度重なる病魔との闘い

しかし、翌2018年、満を持して臨んだプロテストで運命は暗転します。まず、1次予選は突破したものの、2次予選直前に「群発頭痛」を発症し、棄権を余儀なくされる。 それでも気持ちを切り替え、QT（予選会）ファーストステージで1位通過を果たしますが、ところが、セカンドQTを目前にして、今度は国の指定難病である「成人発症スチル病」と診断される。 高熱や激しい関節痛に見舞われ即入院となり、セカンドQTの受験すら叶いませんでした。幼少期の血小板減少性紫斑病に続き、人生で二度も指定難病に罹患するという、極めて稀なケースであった。 治療薬の副作用（ムーンフェースなど）にも苦しみました。

再起への道と「推し」の力

プロへの道が遠のいたかに見えた時期もありましたが、家族や周囲の支え、そして大ファンである音楽グループ「Da-iCE」の存在が彼女を奮い立たせます。彼女自身、「Da-iCEの花村想太さんに自分がプロゴルファーになったと伝えたい一心で頑張りました」と語っており、苦しい時期を支えた精神的な柱の一つであったことがわかる。 2023年からは「マイナビ ネクストヒロインゴルフツアー」に参戦し、競技の舞台に復帰。2024年には同ツアーで年間2勝（第6戦、最終戦）を挙げ、ポイントランキング4位という成績は、プロテストへ向けて大きな自信と弾みになったはずだ。

7年越しの夢、成就

そして迎えた2024年のプロテスト、実に7回目の挑戦で、ついに最終プロテストを19位タイで通過し、長年の夢を掴み取った。 「この日を何度も夢見てきたので、人生で一番嬉しいです。新しいスタートとして、これからプロの世界で勝てるように頑張りたいです！」という彼女の言葉には、万感の思いが込められている。 その後のファイナルQTも86位で終え、2025年シーズンのJLPGAツアーへの切符を手にしました。

得意クラブは9番アイアン。性格は負けず嫌いでプロ意識が高く、ハングリー精神旺盛。趣味は映画鑑賞、カラオケ、そしてDa-iCEのライブ鑑賞。

二度の難病や震災という想像を絶する困難を乗り越え、不屈の精神で夢を実現した平塚新夢プロ。その経験からくる強さを武器に、プロの世界での活躍が期待されます。