2026ステップ・アップ・ツアー

吉本ここねが強風の静岡で逆転優勝を飾ったユピテル・静岡新聞 SBS レディース2026

JLPGAステップ・アップ・ツアー2026シーズン第8戦「ユピテル・静岡新聞 SBS レディース」は、静岡県御前崎市の静岡カントリー浜岡コースで開催されました。賞金総額は2,000万円、優勝賞金は360万円。3日間を通して天候や風の表情が変わり、選手たちはまるで毎日違うコースをプレーしているかのような難しさと向き合う大会になりました。

最終的に優勝をつかんだのは、吉本ここね選手です。最終日は強風が吹くタフなコンディションの中、通算6アンダーで逆転優勝。2023年のルートインカップ 上田丸子グランヴィリオレディース以来となるステップ・アップ・ツアー通算2勝目を飾りました。序盤からリーダーボードが動き続ける展開で、誰が勝つのか最後まで分からない、まさにドキドキする一戦でした。

参照元:JLPGA公式「大会第1日関連ニュース」「初優勝に王手 辻梨恵が首位浮上」「吉本ここねが逆転V ステップ通算2勝目」「最新情報ーユピテル・静岡新聞 SBS レディースー次戦へひとこと

大会は日ごとに表情を変える難しいコンディションで進んだ

今大会の大きな特徴は、3日間を通してコンディションが変わり続けたことです。静岡カントリー浜岡コースは、風の影響を受けやすく、ショットの精度だけでなく、状況判断やマネジメントの力も求められる舞台でした。

第1日から上位争いは動きのある展開となり、好スコアを出した選手たちが一気にリーダーボードをにぎわせました。清本美波選手は初日に6アンダーをマークし、後のコメントでもそのスコアが自信になったと振り返っています。初日から「誰が抜け出すのか」という期待感があり、視聴者にとっても先が読みづらい大会の始まりでした。

ただ、この大会は単純な伸ばし合いでは終わりませんでした。雨、風、ピン位置、グリーン周りの難しさが日ごとに選手を悩ませ、前日に良かった流れが翌日も続くとは限らない状況になります。だからこそ、ただ勢いのある選手だけではなく、苦しい場面で耐えられる選手が最後に残る展開になっていきました。

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第2日は辻梨恵が66をマークして初優勝に王手をかけた

大会第2日、主役に躍り出たのは辻梨恵選手でした。難しいコースに雨も加わる中、辻選手は66をマーク。通算7アンダーまで伸ばし、単独首位に浮上しました。プロ初優勝を狙う立場で、最終日をトップで迎えることになります。

辻選手は、コースの難しさが逆に集中力を引き出してくれたと話していました。1ホール1ホールに集中し、余計なことを考えずに目の前のプレーへ向かえたことが、好スコアにつながったようです。初優勝が見えてくる場面では、技術以上に気持ちのコントロールが大切になります。最終日に向けて、緊張も受け入れながら戦う覚悟が感じられました。

1打差の通算6アンダー、2位には大須賀望選手が続きました。出だしはバタバタしたものの、後半で耐えながらチャンスを待ち、残り2ホールでバーディーを奪って首位に迫りました。大須賀選手は追いかける立場を意識しすぎず、自分の目標スコアに集中する姿勢を見せていました。

さらに通算4アンダーの3位タイには、西澤歩未選手、荒川怜郁選手、吉本ここね選手が並びました。この時点で吉本選手は首位と3打差。数字だけを見れば少し差があるようにも見えますが、風が吹けば何が起こるか分からないのがこのコースです。最終日を前に、逆転の火種はまだしっかり残っていました。

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最終日は強風が吹き荒れリーダーボードが揺れ続けた

最終日の静岡カントリー浜岡コースは、選手たちに容赦なく試練を与えました。強風が吹き、ショットの距離感や方向性が大きく揺さぶられる中、上位選手たちは一打ごとに難しい判断を迫られます。攻めたい気持ちと、無理をすれば一気にスコアを落とす怖さ。そのせめぎ合いが、最終日の緊張感をさらに高めました。

途中でトップに立つ場面もあった大須賀望選手は、後半に苦手なロケーションと風への対応に苦しみました。本人も、風が得意ではない中で悪い面が出てしまったと振り返っています。優勝した吉本選手については、風に強いイメージがあり、怖い存在だと感じていたようです。

荒川怜郁選手も、最終日は一つひとつのホールを落ち着いて消化することを意識していました。良い結果も悪い結果もあり得る状況だからこそ、悪い方へ気持ちを引っ張られないことが重要になります。最終的には通算3アンダーの3位。優勝には届きませんでしたが、難しい中でも自分のゴルフを保とうとする姿勢が光りました。

清本美波選手は、3日間で天候が違い、毎日別のコースのようだったと振り返っています。特に最終日は風が強く、球を風に乗せたり、風にぶつけたりする感覚が求められました。難しさの中にもゲームのような面白さを感じながら挑んだことは、今後への大きな経験になったはずです。

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吉本ここねは風を味方にして逆転優勝をつかんだ

混戦の中で最後に抜け出したのは、吉本ここね選手でした。最終日は強風下でスコアを守るだけでも大変な一日。その中で、吉本選手は自分の持ち味を発揮し、通算6アンダーで逆転優勝を決めました。

勝負の流れを大きく引き寄せたのは、14番から15番にかけてのプレーです。14番で4メートルのバーディーパットを沈めると、続く15番では第1打を右バンカーへ入れてしまいます。ここで流れが止まってもおかしくない場面でしたが、吉本選手は下りの難しい6メートルのパーパットを読み切り、見事にセーブしました。

このパーセーブは、単なる1打以上の価値がありました。強風、優勝争い、難しいライン。どれか一つでも乱れればスコアを落としてしまう場面で、しっかりカップに沈めたことが、吉本選手の積み重ねてきた練習を物語っていました。

さらに、吉本選手は9番以降、スコアを確認しないままプレーしていたといいます。リーダーボードを気にしすぎず、目の前の一打に集中する。その徹底が、混戦の中で自分を保つ力になりました。18番では状況を把握した瞬間に驚きもあったようですが、それだけ集中してプレーできていたということでもあります。

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3年ぶりの勝利には経験と努力が詰まっていた

吉本ここね選手にとって、今回の優勝は2023年以来となるステップ・アップ・ツアー通算2勝目でした。ツアー全体のレベルが上がる中で、勝つことの難しさを日々感じながら、それでも練習を欠かさず続けてきたことが、今回の結果につながりました。

特に印象的なのは、風への対応力です。吉本選手は、過去の試合で強風に苦しんだ経験を次の試合に生かし、さらにその経験を今回の静岡でのプレーへつなげました。自然との戦いに同じ場面はありませんが、苦しかった経験も無駄にせず、自分の中に積み上げてきたことが勝利を呼び込んだのでしょう。

また、昨年オフには男子プロの金谷拓実選手と結婚し、今回は結婚後初の優勝となりました。海外で戦う夫の存在を「味方が増えた」と表現しており、精神面でも支えが増えたことがうかがえます。技術、経験、努力、そして心の支え。そのすべてが重なった逆転優勝だったといえます。

まとめ ユピテル・静岡新聞 SBS レディース2026は風がドラマを生んだ大会だった

ユピテル・静岡新聞 SBS レディース2026は、最後まで何が起こるか分からない大会でした。第2日に辻梨恵選手が66をマークして初優勝に王手をかけ、大須賀望選手が1打差で追いかけ、吉本ここね選手は3打差から逆転を狙う位置につけました。

そして最終日、強風がリーダーボードを大きく揺さぶりました。トップに立つ選手が変わり、耐える選手、崩れる選手、粘る選手が入り混じる中で、最後に勝ち切ったのは吉本ここね選手でした。14番のバーディー、15番のパーセーブ、そしてスコアを追いすぎない集中力。どれも逆転優勝に欠かせない要素でした。

風が吹くほど、勝負は読めなくなる。だからこそ、観る側は胸が高鳴ります。今回の大会は、ゴルフの怖さと面白さ、そして最後まで諦めずに積み重ねる選手の強さを感じられる一戦でした。吉本ここね選手の3年ぶりの勝利は、ステップ・アップ・ツアーの次の展開をさらに楽しみにさせてくれる価値ある1勝だったといえるでしょう。

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